自然栽培と抗ガン物質“サルベストロール”

自然界に住む動物が“ガン”にならないのはナゼ?

Q.1「オーガニックが体に良い」と言われるのはなぜ?

A.医学的にも根拠があり、特に自然栽培野菜はより優れている


自然栽培を含む「オーガニック農産物」には豊富に含まれていて、化学肥料や農薬を使用している野菜にはほとんど含まれていないもの。
それは“サルベストロール”という天然成分。
自然界の動物がガンにならないのは、常にそれを摂取しているから。
抗ガン物質として働く“サルベストロール”は、体内で生成することが出来ないため、外部から摂取する必要があります。
つまり、自然栽培野菜を含むオーガニック農産物を食べることは、健康な身体を作ることに繋がるんです。

Q2.植物由来成分“サルベストロール”ってなに?

A.体内のガン細胞を殺し、健康な身体をつくる成分です


“サルベストロール”は、2002年にイギリスの大学研究チームによって発見された成分で、ヒトの体内ではガン細胞を排除する効果があります。
“サルベストロール”は植物がカビや細菌から自分を守るためや、虫に食べられたりした時に生成されます。
つまり、農薬を使用してしまうと「生成する必要が無い」と野菜が認識してしまい、いくら食べてもほとんど摂取出来ません。
 
無農薬で栽培した柑橘類の表面に出来る黒い斑点を見たことがありませんか?
あの斑点が“サルベストロール”の塊です。
農薬散布すると斑点の無い「綺麗な柑橘」になり、そういうものでなければ市場で『良い物』として評価されません。
 
それって、本当の意味で『良い物』なんでしょうか?

Q3.普段の食事でサルベストロールは十分に摂取出来てるんですか?

A.自然栽培を含む有機野菜は、流通量全体で2%にも満たない=不足していると言える


体内で作れない“サルベストロール”は、食事によって摂取するしか方法はありません。
 
戦前にも「金肥」と言われるほど高価な化学肥料は使われていましたが、一気に広まったのは戦後の話。
ほぼ同時に農薬の種類やF1品種も発展し、そのおかげで野菜の形も整い流通に合わせて「規格」が生まれ、我々はその恩恵を受けて育ちました。
 
しかし、今の野菜からのサルベストロールの摂取量は、100年前の1/10程度に減っていると言われています。
ガンによる死亡率が高いのは、医療技術の発達によって結核など難病と言われた病気が根治出来るようになったことも関係があると思います。
 
ガンに罹患する方がこれだけ増えているのは、戦後の化学肥料や農薬の発展と関係性(添加物も否定できません)があると思うのは自分だけでしょうか?
 
昔は野菜に豊富に含まれていた“サルベストロール”が、農薬や化学肥料の発展の裏で減少した結果が、現状を招いていると思うのは自分だけでしょうか?
 

“サルベストロール”が不足しがちな理由は4つあります。

 

①農薬栽培の拡大 
→ サルベストロールが生成出来る環境が大幅に減っている
②品種の変化 
→ 苦味のあるサルベストロールを排除した品種が増えている
③収穫時期の早期化 
→ 完熟する前(サルベストロール生成前)に収穫されている
④調理加工による減少 
→ 熱には非常に強いが、水溶性のため調理中に失われがち

 
でも、これらはちょっと意識を変えるだけでクリア出来ませんか?
全ては無理でも、この中のどれかなら実践出来るような気がしませんか?
 

農薬を使ったものを極力避けて、固定種や在来種、旬に沿って育ったものを選び煮汁も上手に使う。

 
我々生産者が出来ることは、農薬を使わず、F1品種をできるだけ避け、昔ながらの固定種を選び、土にも野菜にも負荷をかけず旬を守って栽培する。
それが結果的に農薬に頼らないことに繋がります。
 
当園を含め、皆さんの地域にも必ず無農薬や化学肥料に頼らずに栽培している個人の生産者がいらっしゃいます。
“サルベストロール”という成分を知らなくとも、農薬を使いたくないという思いで栽培されている方が沢山いらっしゃいます。
 
ちょっと視点と意識を変えるだけで、そういった野菜は比較的簡単に手に入ります。
その意識の変化が、次代の生産者を増やすことに繋がります。
 
農業の未来を変えるには、我々生産者だけでなく皆さんの力も必要です。
ぜひ、いろんな形で農業に関わってください。
 
それが次代の子供たちに大事なものを遺すことに繋がりますから。